花塚 美早
1982年 岐阜生まれ
2005年 東京学芸大学芸術文化課程
美術科日本画専攻卒業
2020年 水墨画家 土屋秋恆氏に師事
2023年 墨閃会2023年社中展 大賞受賞
2024年 初個展「境界」開催
2025年 「BLOOM!!2025」選出 R.W.Norton Art Gallery, アメリカ合衆国
私にとって水墨画は、身体を通じて世界との関係性を問い続けるための、根源的な実践です。
水墨画の伝統技法と、ヨガ指導者としての身体観をベースに、抽象と具象を往還しながら、時間の流れと身体の痕跡を可視化しています。
全身の運動連鎖から導かれる筆致は、無意識下の感覚を引き出します。墨という、不確定で不可逆な素材の特性と合わせ、意識上の意図の逸脱、ひいてはナラティブからの一時的な解放を試みています。
身体とは、風土や人、歴史の痕跡が刻まれた、個人を超えた記憶の器であり、描くことは、そこに沈む無意識的な記憶の層を、解き放つ思索。
自然物をモチーフにするのは、ストーリー性を超えた存在感を、最も純粋に媒介してくれるものであるからです。
描く理由の原点に、日本の原風景があります。
豊かな自然の臨場感と、忘れられた時代の痕跡。語られぬまま沈んだ視線の偏り。それらは今も、私の身体感覚の深層に、微細な緊張として息づいています。
AIやデジタル技術が、知覚や判断までも効率化していく時代に、曖昧かつ感覚的なメディアとして、墨と身体を用いること。
制御や演算の網目からこぼれ落ちる可能性を、身体性が宿す臨場感を、水墨画を描くというプロセスを通して示すこと。
制作とは、不条理との対話の側面をもつ、私にとっての最たる愛です。
在住歴は2012-13年にミャンマー・ヤンゴン、2018-19年にスペイン・バルセロナ。
成城学園中学校、飛鳥未来高等学校関内キャンパス美術科講師
代官山ティーンズクリエイティブ 「ミート・ザ・クリエイターズ」水墨画ワークショップ開催
オンラインヨガクラス「朝のflow」主催
色彩能力検定1級取得、奨励賞受賞
全米ヨガアライアンスRYT200 /フロースタイル、陰ヨガ等ティーチャーコース修了